以前の私はこのように考えていました。
ダスシリーズのライトモデル、ダス・ライト・フーディーが2020年の秋冬モデルから発売されました。
日本の冬でも、標高の高い山を除いては関東より西に関してこちらのウェアで十分乗り切れると感じました。
実際に着用したサイズ感や感想をレビューしていきます。
結論としましては…
0度以上の使用に適している印象です。
理由は氷点下になると雪になるため、水に濡れる心配が無く、ダウンの方が保温性に関しては高いため、氷点下以下ならダウンを着用します。
パタゴニアのダス・ライト・フーディー【レビュー】スペックや素材
こういったアウトドアアイテムは、スペックや素材などからどの様な特長があるかをある程度確認することができます。
全体的な数字や素材などを一通り見ていきます。
素材
シェル:0.8オンス・10デニール・パーテックス・クアンタム・プロ・リサイクル・ナイロン100%のリップストップ。ポリウレタン・ドライ・コーティング加工とPFCフリーDWR加工(過フッ素化合物不使用の耐久性撥水コーティング)済み。裏地:0.8オンス・10デニール・パーテックス・クアンタム・リサイクル・ナイロン100%のリップストップ。PFCフリーDWR加工済み。インサレーション:65グラム・プルマフィル・リサイクル・ポリエステル100%。フェアトレード・サーティファイドの縫製を採用
出典:パタゴニア
素材だけでも少し複雑に見えますが、1つずつ確認していきます。
- シェルはパーテックス・クアンタム・ナイロンで細い糸で密度が高く織り合わされているのが特徴
- そのナイロンにポリウレタンで防水加工が施してある
- シェルの裏地は少し薄い同じナイロン素材で、リップストップ使用。(リップストップとは縦横の何本かに少し太い糸が織り合わせられていて、裂けにくく強度が高いのが特徴)
- その中にマイクロパフと同じ素材のインサレーションが組み合わされている
素材まとめ
パタゴニアの既存のアイテム、マイクロパフの外側にナイロン素材を組み合わせて一つにしたものがダス・ライト・フーディー
こちらの記事も良ければ参考にしてください。
特長
- 超軽量なリサイクル・ナイロン100%のリップストップを使用した表面素材は、持続する耐水性コーティング加工により悪天候に対応するプロテクションが向上
- リサイクル・ポリエステル100%の画期的な軽量のプルマフィル・インサレーションはダウンの構造を模倣する連続した化繊のインサレーション素材で、ダウンのように温かくコンパクトに収納できるうえ濡れても保温性を維持
- 悪天候に対応する表面と、最小限のステッチでプルマフィル・インサレーションのロフトを安定させて維持する内側の革新的なキルト構造を組み合わせ保温性を最大限に発揮
- アルパイン用ヘルメットの着用に対応するインサレーション入りのフードは後頭部のシングルプルのコードで調節でき、伸縮性の縁取りが頭部に沿ってフィット
- フロント中央のビスロン・ジッパーはビレイループへのアクセスが容易なツーウェイ式で、内側にウインドフラップ付き
- 左胸の外側のポケットと2つのハンドウォーマーポケットはジッパーガレージ付き。左胸のポケットに本体を収納可能
- 軽く伸縮性をもたせたかさばらない袖口と裾が温かさを封じ込める。フェアトレード・サーティファイドの縫製を採用
- ベトナム製
- 重さ:320 g (11.3 oz)
サイズ表
XS | S | M | L | XL | XXL | |
身幅 | 53 | 56 | 60 | 65 | 69 | 72 |
後着丈 | 65 | 67 | 70 | 72 | 75 | 77 |
裄丈 | 88 | 90 | 93 | 95 | 98 | 100 |
※実製品の寸法と若干異なる場合があります
※日本で販売しないサイズを掲載している場合があります
パタゴニアのダス・ライト・フーディー【レビュー】サイズ感
サイズ感はビレイジャケットなのでワンサイズ大きめに作られています。
私は165cm58kgで全てのパタゴニア製品はXSサイズを着用しています。
ダス・ライト・フーディーもXSサイズですが、大きめに感じました。
普段着の着用がメインの方はいつものマイサイズから、ワンサイズ落とすぐらいでちょうど良い感じになると思います。
この日のレイヤリング
- ベース キャプリーン・サーマルウェイト
- ミッド R2ジャケット
- アウター ダス・ライト・フーディー
- パンツ アルトヴィア・トレイルパンツ
首元はフードが高く配置されています。
袖丈は長めですがそこまで気にならない範囲です。
裾にドローコードは無く、絞ったりして調整は出来ません。
この辺りはマイクロパフと同様です。
肩周りに余裕はあり、全体的につくりは大きめです。
ドロップテイル(後ろが長め)になっていて、ヒップは覆われる感じになります。
腰などから冷えますので暖かいです。
インナーに着るのは無理そうです。
基本的にはアウターとしての使用がメインになるかなと思います。
パタゴニアのダス・ライト・フーディー【レビュー】良かった5つのポイント
①軽さ
公式ページで軽さは320gとあります。
これのサイズはMサイズが基本となっている様です。
パタゴニアのメジャーなアウターのレトロXは774gで倍以上の重さになります。
レトロXでも実は軽い方となり、冬用のダウンコートなどになると通常のコートは1kgは超えてくるものがほとんどです。
アウトドアメーカーが作っているアウターやコートはその中でも軽い方なので、通常のウールコートなどになると2kgを超えてくるものもあります。
320gはおどろくほどの軽さです。
肩こりなどがある方にとってもこういった軽量ウェアーは強い味方になりますね。
②コンパクトさ
左のポケットにポケッタブル仕様になっているのでかなり小さくなります。
それでも大きめなので、小さいスタッフサックに押し込みますとさらに小さく収納することができます。
③手入れの楽さ
ダウンとの大きな違いですが、化学繊維の中綿は気楽に洗濯機で洗えます。
汗をかいたり、汚れたりする機会が多いので手入れが簡単なのはとても便利です。
私自身もダウンジャケットを数枚所有してますが、ついつい化学繊維のジャケットの手入れさが楽に感じて、手に取る機会が多いです。
ネットに入れて、通常の洗濯コースの全自動で洗えます。
洗剤は、蛍光剤や、漂白剤が入っていないものが適しています。
最近良く使用される、柔軟剤や、芳香剤などは使用を避けた方が良さそうです。
洗剤について
通常の洗剤をお使いいただけます。ただし漂白剤や柔軟剤、蛍光増白剤、またこれらを含む洗剤はご使用にならないようお願いしています。せっけん洗剤をご使用になる場合は、せっけんカスが残らないよう、ぬるま湯でしっかりすすぎを行ってください。ダウン製品を洗濯する際は必要な油分を残すため、中性洗剤もしくは弱アルカリ性の洗剤をご使用ください。パタゴニアで奨励しているのはストームですが、他にも良質の撥水剤は多数市販されています。
出典:パタゴニア
④濡れに強い
ダウンとお手入れについての比較をしました。
もう一点ダウンとの大きな違いは濡れても保温性が維持されることです。
傘をさせるシチュエーションでは、素材自体に撥水加工がされているウェアが最近ではほとんどなので問題ないと思います。
傘がさせない場面で長時間雨に濡れてします様な時は(そこまでこの様な場面は多くないと思いますが)濡れてもロフトがペチャンコにならないので暖かさが保たれます。
雨には汚れなども含まれているので、お手入れのしやすさともつながってきます。
⑤普段着にも着用できる
軽さや、お手入れのしやすさもあり普段着に着用しやすいと思いました。
見た目としては素材などからアウトドアウェアといった感じはありますが、今日ではアウトドアウェアを普段着に着用することは理にかなっているとされています。
肩こりがある方には良いし、暖かく、お手入れもしやすい。
電車などの公共交通機関や、旅行の際にも大きなコートを持っていくのは私は考えられません。
脱ぎ着するたびに荷物になり、ほとんどはエアコンが効いている場面なので結局荷物になるだけという経験をしたことがあります。
よほど寒い場面では中に着る服で調整をして、アウターは軽いもので、暖かいものを選ぶのが便利かと思います。
暑くなったら脱いでバックパックの中に、コンパクトに収納しておけるのはかなりありがたいです。
多機能な衣類を少なく持つと、自宅のクローゼットの収納なども減らせますので!
パタゴニアのダス・ライト・フーディー【レビュー】気になったポイント
・裾のドローコードが無い
寒い場面では腰から侵入してくる冷気が少し気になります。
プラスチックの硬いあたりがなく、ドローコードもないので、軽さや、着心地の面ではポジティブな面もありますが、それを含めても調整できる方が良かったかなと感じました。
・ポリウレタンコーティングの耐久性
ポリウレタンは衣類全体に言えることでもあるのですが、伸縮性があるので便利な素材ではあります。
その反面、空気中の水分と触れているうちに硬化してきて、伸縮性がなくなったり、割れて剥がれてきてしまったりする現象が起きます。
現在のトレントシェル(パタゴニアの代表的なレインウェア)は問題が解決されましたが、前モデルではポリウレタンコーティングが劣化して、剥がれてきてしまいました。
パタゴニア好きな方で、この現象に出会い、ざんねんに思われた方も多かったと思います。
数年で傷んでしまう様な、ある程度肌に近いところで着用するテクニカルシャツや、ランニングショーツなどに使用されている分には機能面で良いときもあります。
パタゴニアのアウターは2000年ごろに発売されたダス・パーカを今でもお気に入りのアウターとしてきている多くの愛好家がおられますが、その様に長い期間着用して、次世代にも引き継いでいく様なウェアであって欲しいと個人的に思っています。
ポリウレタンをアウターに使用することでこれらのアイテムにどれほどの耐久性があるかは現時点では不明ですが、その辺りは今後気になっています。
テクニカルなウェアなので機能的に仕方ないかもしれませんが!
まとめ:パタゴニアのダス・ライト・フーディー【レビュー】サイズ感など!普段着にも使えて多機能です
ここまでパタゴニア・ダス・ライト・フーディーの素材やスペック、サイズ感、気に入ってるポイントや気になったポイントをレビューしてきました。
結論としましては…
0度以上の使用に適している印象です。
理由は氷点下になると雪になるため、水に濡れる心配が無く、ダウンの方が保温性に関しては高いため、氷点下以下ならダウンを着用します。
パタゴニアはアウターサービスが充実してます。
公式サイトで購入した場合、自己都合によるサイズの交換や、製品に満足できない場合は使用してからでも返品も可能なこと。
長い期間着用することを想定した場合、色々な傷みが出てきますが、その時にリペアサービスが充実しており、使い捨てにしないで済むこともとても素晴らしい点だと思います。
その反面、フェアトレードや、リサイクル素材、販売スタッフの良い雇用環境のために製品を購入するときの価格が高く設定されていることはあります。
その辺りは皆様それぞれの価値観があるかと思いますので、自分が応援したいと思う企業で買い物をすることがある意味での社会に対しての、一票を投じるということに繋がるのではないでしょうか。
今日は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事があなたのお役に立てば嬉しいです。
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